2005年08月26日
ソノ声聴キテ詠メル
夏去りて 秋来にけらし 夕暮れの 樹に鳴く法師 地には鈴虫
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颱風一過ヲ詠メル
野分去り 何処に消えゆ 我が愛は 空高く蒼く 輝き放つ
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しゃわー浴ビシ折リ激シキ雨音ニ驚キテ詠メル
野分立ち 契り果つると 浄むるとも いまだ雨音 激しかりとは
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颱風ノ夜河流レセル猫ヲ見イ出シテ詠メル
ちいさきもの 雨や風やに 弄ばれ 波のまにまに 消えて逝くかな
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2005年08月21日
覚醒メシ君ニスガリテ詠メル
戦きて 怯ゆる我を 抱きしめる 君が瞳は 涼やかなりき
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2005年08月20日
深夜ノさいれんニ覚醒メテ詠メル
鳴り響く 音が呼び込む 闇の影 脇に眠るる 君が腕を
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2005年08月19日
血ヲ吸ワレシ夜ヲ詠メル
かき抱かれ 紅く濡れにし 彼が唇は 我が精なりや 彼が愛なりや
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2005年08月15日
昔語リヲ我ガ身ニ準ヘテ詠メル
翌夏にと 送火焚きて 契るより 我が精捧げ 黄泉に逝かんと
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2005年08月14日
祖母ノ昔語リヲ聞キテ詠メル
我が君を 迎火焚きて 初床に 招く心は あはれなりしや
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2005年08月06日
蝉ノ亡骸ヲ見出シテ詠メル
激しかれ 短き夏の陽 貫きて 鳴きて恋して 産みて逝くかな
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2005年08月04日
友突然立チ去リテ詠メル
誰ぞ住む 戸惑う我と 過ぎし日を 打ち消すがごとく 光満ちてる
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2005年07月30日
踊リ明カシテ詠メル
一夜明け 宴の跡は 消えゆくも 君が香こそぞ 我が肌理憶ゆ
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2005年07月24日
驟雨二濡レ迷イテ詠メル
雨止みて 露に輝く 我が家へと 餌携へて 蜘蛛帰りにけり
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一年振リニ声聴キテ詠メル
道祖神 打ち水遣りて 夕涼み 塵芥の上にも 蝉の音響く
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2005年07月22日
夏ノ夕刻めらんこりあニナリテ詠メル
夕暮れて 流るる水面に 夢託し 黒き蝶蛾 飛び立ちぬるか
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2005年07月09日
帰途ニ出会イテ詠メル
朝露に 濡れ迷いたり 赤い猫 一猫闇の中 忍びてをり
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2005年07月08日
金曜日ニ詠メル
夜来たり 君が許へと 辿り行く 携帯鳴りて 祈る我あり
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2005年07月05日
雨ノ夜、七夕ニ想ヒヲ馳セテ詠メル
橋流れ 此岸に我待つ 君あれど 舟漕ぎ出して 今渡りたき
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2005年06月30日
めめんともりニテ詠メル
戯れて 腕に刃を あてるとも 今一度と 思ゆるぞをかし
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喧嘩シテ詠メル
馬鹿野郎 雨よりもなお 降りしきる ふたつの手にて 傘を持つのみ
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