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2011年05月13日

春ノ嵐ヲ詠メル

20110512.jpg
闇深し 雨の激しき 独り寝か 訪なふきみの 声かと紛ふ

るい詠める

<読み>
やみふかし あめのはげしき ひとりねか おとなうきみの こえかとまがう

<意味>
夜の闇が深くて激しい雨が降っている夜に独り寝をしているからでしょうか。訪れて来たあなたの声かと間違えてしまいます。

<解説>
ここ数日来、不穏な天気が続き、それに伴って、妙に蒸し暑かったり妙に肌寒かったりと、不順な日々が続く。既に梅雨かとも思えてしまうこの数日は、今年の夏に来るであろう様々な事象に不安を抱く。
深夜、激しい音とともに聴こえる訪問者の気配は、個人的にはW.W. ジェイコブズ (William Wymark Jacobs) の『猿の手 (The Monkey's Paw)』を思い起こさせて、あまり気持ちのいいものではない。
例え、ここで歌われているものが、激しい雨から起こされた夢想だとしても。

(この項:たい)

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