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2020年01月30日

曇天ニ詠メル

20200130.jpg
ひく潮に もやいもとけて 舟ながる 彷徨ふさきに うたかたの島

るい詠める

<読み>
ひくしおに もやいもとけて ふねながる さまようさきに うたかたのしま

<意味>
引き潮にもやいも解けて舟が流出する。 [その舟が] 彷徨う先には泡沫 [の様な] 島 [がある]。

<解説>
あらためてこの冬は暖冬なのだなぁ、と思う。この週のはじめに降ったのが雨なのだから。しかも、夜半には激しい。春の嵐ならぬ冬の嵐だ。その降る前の感興がこの歌なのだろうか。時として、曇り空は、降雨時や降雪時よりもひとを不安にさせるのだ。その印象が、行先も定まらぬ舟の情景として詠まれたのかもしれない。
結句「うたかたの島」とは、具体的にはどの様な様相を呈しているのだろう。言外に、陸地へは決して到達しない、そんなニュアンスも伺われる。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:28 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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