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2012年04月12日

蛹化ノ女ヲ詠メル

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春の夜に いつ羽化せむと 蛹化の夢 賄はれし餌 屠り喰らふ

るい詠める

<読み>
はるのよに いつうかせんと ようかのゆめ まかなわれしえ むさぼりくらう

<意味>
春の夜にいつ羽化出来るだろうかと、さなぎになる夢を観て、(親蟲から)賄われてある餌をむさぼり喰っている。

<解説>
詞書にある『蛹化ノ女』と言えば、戸川純 (Jun Togawa) の代表曲『蛹化の女』 [『玉姫様 』収録 1984年発表] だが、ヨハン・パッヘルベル (Johann Pachelbelの『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調 (Kanon und Gigue in D-Dur für drei Violinen und Basso Continuo)』のメロディにのせて、そこで唄われているモノとは随分と違う。その曲では、蛹と化したまま羽化を拒否したおんな、つまり成熟する事を拒否した女性が詠われているが、この短歌ではむしろその逆だ。羽化する事を夢観、蛹化する事を夢観、只管、眼前にある餌を貪っている幼虫を描いているのだ。しかも、結句で「屠り」とあるから、きっと肉食なのだ。
寄生蜂 (Parasitoid Wasp) の生態をイメージすればいいのだろう。その幼虫は、あらかじめ親蟲によって用意された己の身体の数倍もある蟲を餌として生きたまま喰い、そしてそれを喰らい尽くした時点で蛹化するのである。

(この項:たい)

posted =oyo= : 23:15 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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