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2015年06月04日

梅雨ノ後先ヲ詠メル

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よはのをり あをぎみゆるや きみがのど ほくろひとつを みすえるのみか

るい詠める

<読み>
夜半の折 仰ぎ見ゆるや 君が喉 黒子一つを 見据えるのみか
[通常ならば総て平仮名に開くところを、今回の歌は全文字平仮名なので逆に漢字を充ててみた。]

<意味>
夜半の際に、仰ぎみえるのはあなたの喉である、そこにあるひとつの黒子をわたし [に出来る事] は凝視めるだけだろうか。

<解説>
恋人との身長差を詠んだ歌。
と、すっとぼけてもいいのだけれども、それでは喉しかみえない上に、そこにぽつんとある黒子だけをみていると謂う光景の説明にはならない。
相手の表情がみえない、相手の感情が感じられないと解釈も可能だが、閨時の歌とも解釈できる [と、ここですっとぼけてみせる]。
詞書にある「梅雨ノ後先」は、永井荷風 (Kafu Nagai) の小説『つゆのあとさき (Tsuyu No Atosaki)』[1931年発表] のパロディか否か。

(この項:たい)

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