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2018年07月19日

ハヂマリヲ詠メル


息をのみ 一歩ふみいづ くらやみへ あやまちとよぶや 若さがゆへの

るい詠める

<読み>
いきをのみ いっぽふみいず くらやみへ あやまちとよぶや わかさがゆえの

<意味>
息を呑んで暗闇へと 一歩踏み入れるのを、若いが故の過ちと呼ぶのだろうか [否、決してそうではない]。

<解説>
詞書にある「ハヂマリ」とは、恐らく、ある物語の冒頭、そしてその物語とはある種のジャンルに属しているモノである。
不確かなモノ、不分明なモノ、曖昧なモノ、そんなモノが自身の目の前にあり、妖しい誘惑をたたえている。決して近寄ってはならない、そんな警告は自ずと知れる。だからと謂って、そのモノを無視する事も拒否する事も出来ない。すなわちそこにあるのは怖いモノみたさや好奇心、安易な形容をすればそれになる。そんなモノの誘惑に誘われるまま、そこへと踏み入れてしまう。
そして、はじまる。
第4句「よぶや」の「や」は係助詞の"や"で、疑問や反語の意味を表すが、ここでは反語として解してみた。勿論、疑問としても誤りではないだろうが。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:25 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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