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2019年08月01日

犯罪映画ヲ観テ詠メル

20190801.jpg
もろともに 棺がなかに 持ち込むも 誰がしらざるや そのひとの罪

るい詠める

<読み>
もろともに ひつぎがなかに もちこむも たがしらざるや そのひとのつみ

<意味>
自身と一緒に棺桶のなかに持ち込んだとしても誰がしらないであろうか [否、誰でも知っているのだ] その人が犯した罪は。

<解説>
詞書にある「犯罪映画」がなにを指しているのか、ぼくは解っているのだが、ここでは明かさない。その映画の作品名や題材は、歌の解釈には然程、重要ではないからだ。
歌の解釈はそれほど難しくはない。俗に謂う"棺桶の中にもっていく"と謂う趣旨だ。
しかも、詞書を前提にすれば、ある人物が犯した犯罪についてのモノだ。
しかし、視点を変えてみれば、ここで謂う「罪」とは刑法上のそれではないと謂う可能性 [乃至は理解] もあり得る。
例えば、倫理的なそれ、である。
第4句「しらざるや」は、四段活用動詞「しる」未然形 + 打消の助動詞「ざり」連体形 + 反語の係助詞「や」
で、上の様に語句を補って解釈する必要がある。その場合、補うべき用言は、係り結びの法則により、連体形となる。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:24 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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