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2021年04月08日

四阿ニテ詠メル

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葉さくらの 児らのけふ声 翳るるをり 行へしれずの あのひとのこと

るい詠める

<読み>
はざくらの こらのきょうせい かげるるおり ゆくえしれずの あのひとのこと

<意味>
葉桜の許で、子供達の嬌声が翳っている際に、行方不明のあのひとの事 [をおもう]。

<解説>
(Cherry Blossoms) はとっと咲いて、とっとと散ってしまった。勿論、それは毎春の事ではあるが、今年の桜 (Cherry Blossoms Viewing In This Year) には、その認識が幾分強い。それどころではないと謂う印象なのだ。つまり、その印象とは、気候や天候によるモノと謂うよりも、人事によるモノである様な気がする。と謂っても個人的な事情ではなくて世間一般の落ち着きのなさに思える。
と、縷々、個人的な感慨を綴ってしまったのは、この歌の解釈に関しては、ある程度の場所から、その先へと進める事が出来ないからである。
恐らく第2句「児らのけふ声」は挿入句であって、初句「葉さくらの」が第3句「翳るる」を修飾しているのだろう。そして、第2句「児らのけふ声」が聴こえる事によって、初句「葉さくら」が第3句「翳るる」している様な印象がある。つまり、初句「葉さくら」と謂う視覚的な刺激よりも、第3
句「けふ声」と謂う聴覚的な刺激の方が、作者に強くその存在を主張しているのだろう。
その結果として、下句に登場する「行へしれずの あのひと」へと意識が向かうのだ。
と、謂う事は?

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:21 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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