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2013年03月07日

啓蟄ニ託シテ詠メル

20130307.jpg
待つ吾に 凍てつくきみは 春の陽を 掬ひて浴びて 覚醒めるが如く

るい詠める

<読み>
まつわれに いてつくきみは はるのひを すくいてあびて めざめるがごとく

<意味>
待っているわたし [の気持ち] を凍てついた [こころの] あなたは、春の陽射しを [あたかも水の様に] 掬って浴びて覚醒める [蟲達] の様に [気づくのはもうまもなくでしょうか]。

<解説>
突然、数ヶ月も先の気候を先取りしたかの様な、長閑な暖かい日々が、ここ数日続いている。続いているから、つい先日までの寒さと冷たさに凍えていた日々の事は、すっかり忘れ去ってしまって、まるで、遥か昔の遠い想い出の様にさえ想えてしまう。まさに、文字通りに啓蟄 (Jingzhe) の日々なのである。
この歌では、ふたつの比喩が交錯していて、上の様に、適宜、ことばを補っていかないと、意味がとりにくい。
蛇足かもしれないが、ふたつの比喩とは勿論、己に対してつれない想い人を啓蟄 (Jingzhe) の蟲に準える部分と陽射しを水か湯の様に「掬い浴びる」という部分だ。
猶、ここでは結句以降の結語を希望的観測として補って解釈したが、それとは全く逆の解釈が出来ない訳ではない。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:17 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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