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2020年01月23日

冬ニ買物ヲ詠メル

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雨もやみ 頼むゆん手も いまはなし 上衣のなかの なにかを握る
るい詠める

るい詠める

<読み>
あめもやみ たのむゆんでも いまはなし うわぎのなかの なにかをにぎる

<意味>
雨もやんで、頼りにする [あのひとの] 左腕もいまはない。[代わりに] 上着のなかに入っているなにかを握る。

<解説>
はっきりしない天気である。しかも降るのは雨だ。1月のこの季節、一体どうしたのだろう。やはり暖冬なのだろうか。
初句「雨もやみ」と天候について言及しているのは、もしかしたら、雨もしくは雪でも降っていたら、傘をさして、握るべきモノが出来たであろう、と謂う言外のきもちが歌われているのであろうか。
第3句「ゆん手」は、左掌の事で、本人のモノではなくて、上にある様な他の誰かのモノだろう。
感興も季節も時間帯も恐らく異なっているのだろうが、石田波郷 (Ishida Hakyo) の俳句『西日中電車のどこかつかみてをり (Getting The Westering Sun, Somewhere In The Tram, I Seize.)』を憶い出す。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:20 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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