2025年06月19日
映画ヲ詠メル
さらばきみよ いつはつるやは しろき浪 きゑぬがゆへに 掌をふるぢつと
るい詠める
<読み>
さらばきみよ いつはつるやは しろきなみ きえぬがゆえに てをふるじっと
<意味>
さようなら愛するあなた、いつ消え果てるのだろうか [いや決して消え果てない] 白い波は。その波が消えないからこそ、じっと掌をふり続けている。
<解説>
歌われているのは、出航の様子だろう。それを見送る側の視点に立って詠んでいる。
第2句「いつはつるやは」は副詞 "いつ" + タ行下二段活用動詞 "はつ" 連体形 + 反語係助詞 "やは"である [疑問係助詞 "やは" と解すると、歌全体の解釈、すなわち歌の主人公の心象が異なったモノになるだろう]。係り結びの法則に従って、省略されているであろう文末は、連体形となる。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:19 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/4063