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2021年10月28日

映画ヲ詠メル

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戀も潰へ 堕つるうた姫 いえなき児 奈らくのそこに 背をうつは雨
るい詠める

るい詠める

<読み>
こいもつえ おつるうたひめ いえなきこ ならくのそこに せをうつはあめ

<意味>
恋もくずれ果てて堕落した歌姫は家なき子 [の様である]。奈落の底をいく彼女の背をうっているのは雨である。

<解説>
第4句「奈らく」の第1義は仏教 (Buddhism) で謂う地獄 (Naraka) の事であり、それが転じて地獄の様な"底無し"、"どん底"と意味であると同時に、演劇用語に於いて奈落 (Narakuとは、舞台の最下層部を指す。
この歌では当然に、2番目の意味なのであろうが、歌われている人物が第3句「うた姫」である事から、最期の意味である可能性もある [その場合での結句は実景と謂うよりも比喩的なモノになるのであろうか]。
第3句「いえなき児」は、小説『家なき子 (Sans famille)』 [エクトール・アンリ・マロ (Hector Henri Malot) 作 1878年発表] の表題を転用したモノで、その小説の内容とは無関係であろう。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:14 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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