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2025年09月25日

映画ヲ詠メル

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ゆきどまり 臥してねむれる きみがかを かかえしひざは われがぬくもり

るい詠める

<読み>
ゆきどまり ふしてねむれる きみがかお かかえしひざは われがぬくもり

<意味>
ゆきどまりである。うつ伏せに眠っているあなたの顔、そして抱えている膝はわたしの肌のぬくもりである。

<解説>
おなじ床で恋人は既に眠っている。歌の主人公はそれを凝視めている。
解釈に悩むのは、下句だ。
第2句「臥してねむれる」人物が、歌の主人公の膝を抱えていて、その人物が結句「われがぬくもり」を堪能しているのか、それとも、第2句「臥してねむれる」人物を凝視めながら、歌の主人公が自身の膝を抱えて自身の肌のぬくもりを感じているのか。
そして前者の場合は初句「ゆきどまり」が意味しているのは、第2句「臥してねむれる」のだから、ここから先の愛撫はない、と謂う様な解釈が可能であり、後者の場合は、その人物がすぐそばで眠っているにも関わらず感ずる、歌の主人公による孤独の表白めいたモノとなるのではないだろうか。
猶、第3句「きみがかを」は "きみが顔" とも "きみが香を" とも解釈出来る掛詞ではないだろうか。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:20 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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