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2021年08月26日

砂塵ノクチヅケヲ詠メル

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灼ねつを さゑぎるきみの くろぐろと ねつ砂できざむ あせが轍を

るい詠める

<読み>
しゃくねつを さえぎるきみの くろぐろと ねっさできざむ あせがわだちを

<意味>
灼熱の陽射しを遮るあなたの影はくろぐろと映え [わたしの肉体を伝うふたりの] 汗の軌跡を熱砂で刻みつけるのだ。

<解説>
夏の逢瀬を詠んだ歌である。海浜での1景と解釈したいのは山々だが、この時節、行楽地として解放されているそんな場所はない。憧れを詠んだのだろう。上句から、作者に覆い被さる様にしてその恋人は顕れ、そしてそのままの体勢で作者に挑む。だから、作者の身体の下にある砂地の砂が、自身の身体に刻印される。
暑いのは、決して気温だけではないのだろう。
因みに、詞書に関してだが、スージー・アンド・ザ・バンシーズ (Siouxsie And The Banshees) に楽曲『デザート・キッス (Desert Kisses)』 [アルバム『カレイドスコープ (Kaleidoscope)』収録 1980年発表] がある。

(この項:たい)

posted =oyo= : 19:16 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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