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2016年04月14日

らぷんつぇる想ヒテ詠メル

20160414.jpg
髪濡れて その重きにや 耐へかぬる 窓の外くらく そこもまた雨

るい詠める

<読み>
かみぬれて そのおもきにや たえかぬる まどのとくらく そこもまたあめ

<意味>
髪が濡れてその重い事には耐えかねている。窓の外は暗くてそこでもまた雨 [が降っている]。

<解説>
第2句「にや」は、文法的には、断定の助動詞「なり」連用形 + 係助詞「や」で、通常は疑問もしくは反語の意に介すべきモノだが、ここでは詠嘆として解した。
第3句「耐えかぬる」は、ハ行下二段動詞「耐ふ」連用形 + ナ行下二段動詞「かぬ」連体形係結びの法則が働いている。
第4句「外」は、"そと"と読んでも差し支えない様にも思えるが、語調を整えると謂う点に於いて、敢えて"と"と読んでみた。
結句「そこ」は、指示代名詞「其処」と名詞「底」の掛詞と看做す事も可能ではないだろうか。詞書にある「らぷんつぇる」則ち、グリム童話 / Die Kinder und Hausmarchenラプンツェル (Rapunzel)』の主人公であるラプンツェル / Rapunzelは、高い塔の最上階に幽閉されているのだから。彼女の視線ないしは意識が遥か下の地上及んでいると考えられなくもない。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:39 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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