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2020年03月26日

ぽーニ詠メル

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きりきりと きしむ歯くるま ふり子かな おいつめられて 寄するきみこそ

るい詠める

<読み>
きりきりと きしむはぐるま ふりこかな おいつめられて よするきみこそ

<意味>
きりきりと軋む歯車と [その下で揺れる] 振子なのだろうか、[何者かに] 追い詰められて我が身を寄せるあなたこそ。

<解説>
歌の題材となっているのは、エドガー・アラン・ポー (Edgar Allan Poe) の短編小説『陥穽と振子 (The Pit And The Pendulum)』 [1843年発表] である。これまでに、映画『落とし穴と振り子 (The Pit And The Pendulum)』 [ロジャー・コーマン (Roger Corman) 1961年制作] 等、様々なかたちで映像化されている。
歌にある情景を詳しくみてみると、窮地から逃れ避難したその先こそが、自身の生死を危うくする存在、すなわち機械仕掛けの振子 (The Pendulum) である、と謂う内容である [散文的な解釈をすると上句と下句が倒置されているのだ]。
これは、その題材となった小説でも同様で、陥穽 (The Pit) の魔手から逃れた主人公が今度は、迫りくる振子 (The Pendulum) の恐怖に襲われるのと同旨である。
歌の主人公に、実際に身の危険が迫っているどうかは知らぬ、歌全体が恋愛の比喩表現と解する事は全くもって可能なのだから。だとすると、恋の手練手管を歌ったモノとして、理解する事も出来る。また、恋愛と謂う行為の理解の仕方次第では、その相手を批難しているとも称賛しているとも、読める。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:29 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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