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2015年04月09日

雪桜ニ詠メル

20150409.jpg
かじかむて みなれた背にも 花冷ゑに 口籠らるや 和解のことの端

るい詠める

<読み>
かじかむて みなれたせにも はなびえに くちごもらるや わかいのことのは

<意味>
掌がかじかんでいて、みなれた背を [みかけても] 花冷えだからだろうか、口籠ってしまうのは、和解の為のことばなのだ。

<解説>
昨日は寒かった。そして、今朝も寒い。もう4月だと謂うのに、ここにも (Rain And Snow Mixed) が降った。そんな思いがけない日の叙景。
知人のみなれた背をみかけても、こちらから申し出るべき和解の為のことばが出てこない。何故ならば、花冷え (Cold In Cherry-blossom Time) で、握手を求めるべき両掌がかじかんでいるからだ。
こんな場合、客観的にみれば、花冷え (Cold In Cherry-blossom Time) もかじかんだ両掌も、単純な口実にすぎないのは、解っている。やるべき事、為すべき事は理解できていても、逡巡もあるだろうし、拘りもある。こちらから声をかけないで済む為の口実にすぎないのだ。
と、作者を責めても詮無い事だ。延ばし延ばしに日延べをしてしまうのは、誰にもある事なのだ。
初句「かじかむて」は、マ行四段活用動詞連体形 + 名詞「て」。もしも仮に"かじかんでいて"と謂う趣旨の文節ならば、マ行四段活用動詞連用形 + 接続助詞「て」で、"かじかみて"となる。
結句「ことの端」はそおゆう表記だから、言葉と謂うよりもきっかけとか端緒と謂う意味も込めてなのだろう、本来は。掛詞 (Kakekotoba) と謂う様なモノではないのかもしれないが。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:24 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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