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2006年12月04日

沈ム陽ヲ追フ望月観テ詠メル

061204.jpg
片恋ひの 冬訪ふ月を 慕ふれば この寒さをも 愛ほしく覚ゆ

るい詠める

<読み>
かたこいの ふゆおとなうつきを したうれば このさむさをも いとおしくおぼゆ

<意味>
片思いの、冬に訪れる月を慕っているので、この寒ささえ、愛しく思わずにはいられない。

<解説>
「覚ゆ」は、ヤ行下二段活用の動詞。「おもふ」に上代の助動詞「ゆ」がついた「おもはゆ」の転「おもほゆ」の約で、自発の意を持つ。
歌そのものは、太陽を追って登るを眺めていると(その美しさに見とれて)、寒さを忘れてしまうと解釈出来るが、勿論、太陽を追う満月は、己自身の投影であろう。そして、おそらく「寒さ」という言葉が表す様に、状況は必ずしも作者にとって好ましいものではない事もわかる。

(この項:たい)

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