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2013年10月24日

湯浴ミテ詠メル

20131024.jpg
うかぬ身を 湯殿に問はば 宜なるや 吾の事彼の事 ざあと流るる

るい詠める

<読み>
うかぬみを ゆどのにとわば むべなるかな あのことかのこと ざあっとながるる

<意味>
気持ちがうかないまま浮かない身体をお湯さんに尋ねようと湯船に浮かべてみれば、もっともな事である。あの事もこの事も、わたしの事もかれの事もみんな、ざあっと流れ去ってしまった事だなあ。

<解説>
恐らく、誰にも体験がある事だと想う。入浴し、暖かい湯を一杯に張った湯船に身を沈めてみれば、溢れ出る湯とともに、疲れも悩みも、とりあえず、その場では解消してしまう。そんな光景なのだろう。
初句「うかぬ」は、物理的に「浮かない」と謂う意味と感情的に「憂かない」と謂う意味の掛詞。
第2句「湯殿」は、本来の浴槽と謂う意味に、お湯さん (Mr. Hot Water) と謂う様な意味を加えての、擬人法。
第4句「吾の事彼の事」は<意味>に記した様に、二重の解釈の可能性がある。
とは謂うモノの、それぞれが技巧という程の精緻なモノではなくて、そおゆう解釈が可能であるという様な緩いニュアンスである。それらを無視しても問題なく、歌の真意は伝わるだろうし、仮令、総てを理解しても、それらをてんこ盛りにしたところが、上の<意味>の様になって、逆になにがなんだか解らなくなる。
♩とけてながれりゃみなおなじ♩って事で(苦笑)。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:49 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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