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2010年12月19日

『IZUMIYA・SELF COVERS』 by 泉谷しげる


まごう事なきロック・アルバムである。頑強で強固で盤石の音楽を聴く事が出来る。と、同時に、頑迷で頑固で融通の利かない心情が吐露されている。

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2010年11月22日

『エレクトリック・レディランド (ELECTRIC LADYLAND)』 by ジミ・ヘンドリックス (The Jimi Hendrix Experience) disc two


前回のdisc oneでは、作品のフォーマットの話に終始したから、今回はジミ・ヘンドリックス (Jimi Hendrix) の音楽について語りたい。
なにやら群盲象を撫でる (den Wald vor lauter Baeumen nicht sehen) 様な気がしないでもないのだけれども、音楽を語る事ソレ自体が、そういう徒労じみた行為なのだから。
と、自戒の様な諦念の様な戯言をほざいてから、書き始めてみる。

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2010年11月21日

『エレクトリック・レディランド (ELECTRIC LADYLAND)』 by ジミ・ヘンドリックス (The Jimi Hendrix Experience) disc one


先ずはアルバム・カヴァーの話から。

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2010年10月17日

『ジミー・ジュフリー 3, 1961 (Jimmy Giuffre 3, 1961)』 by ジミー・ジュフリー 3 (Jimmy Giuffre 3)


不思議なアルバムである。
癒し系のヒーリング・ミュージック (Healing Music) として聴く事も出来るし、とってもアグレッシヴなフリー・フォームのジャズ (Free Jazz) として聴く事も出来る。
それは、クラリネット (Clarinet)、ピアノ (Piano)、ベース (Bass) という変則的な構成に所以するものかもしれないし、この作品に関わったミュージシャンの出自とこれ以降の活動に起因するものかもしれない。
それとも、この作品を発表 / 発売したレーベルの所作によるものなのだろうか?

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2010年09月19日

『軋轢』 by FRICTION


例えば、"日本のロック"名盤 (Japanese Rock Best Album) **選を編めば、確実にエントリーする作品であるのは間違いないだろうし、世界中の作品をその対象とした"パンク"名盤 (Punk RocK Greatest Album) **選を編めば、それにも確実にエントリーされなければならない作品である。

にも関わらずに、この作品は、到達点でもなければ出発点でもない。この作品に関わったモノ達にとっては、単なる通過点のひとつでしかないのだ。

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2010年08月15日

"HERE COME THE WARM JETS" by ENO


あらためて書くまでもないことだけれども、今年の夏は猛暑日 (Heat Wave) が続いていて、しかも今日は終戦記念日 (Victory Over Japan Day)。65年前の今日も相当暑かったと聴いている。
映画『日本のいちばん長い日 (Japan's Longest Day)』[岡本喜八 (Kihachi Okamoto) 監督作品] で、いちばん印象的なシーンも、黒沢年雄演じる陸軍省軍事課 (The Military Affairs Section Of The Army Ministry Of Japan) 畑中健二 (Kenji Hatanaka) 少佐 (Major) が、油の切れた自転車を必死にこいで東京を奔走する、その汗まみれの姿なのだ。
だから嗚呼、今日の東京の風は、ウォーム・ジェット (Warm Jets)どころの騒ぎぢゃあない、これはホット・ジェット (Hot Jets)、もしくはヒート・ジェット (Heat Jets)と呼ぶべきものだ、とくだを巻 (Ramble On) きたくなるが、気にしないでくれ。

これは本題なんかぢゃあない。単なる導入部なんだ。

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2010年07月19日

『地獄に堕ちた野郎ども (DAMNED DAMNED DAMNED)』 by ダムド (THE DAMNED)


シングル・レコードを最も早く発表し、デヴュー・アルバムを最も早く発表し、そして最も早く解散したその上に、最も早く再結成したパンク・バンド。
ダムド (THE DAMNED) をパンク・バンドという切り口で紹介するには、最も早くて最も解りやすい口上が、上の一文である。あと、もうひとつやふたつやみっつくらいは"最も早い〜パンク・バンド"という称号があてはまる様な気がしたけれども、忘れてしまった。
でも、まぁ、いいや。
1977年発表の彼らのファースト・アルバムである本作『地獄に堕ちた野郎ども (DAMNED DAMNED DAMNED)』を紹介するには、これで充分だろう。

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2010年06月20日

"BASS ON TOP" by PAUL CHAMBERS


マイルス・デイヴィス (Miles Davis)・クインテットと呼ばれるユニットはふたつあって、ジョン・コルトレーン (John Coltrane : ts)、レッド・ガーランド (Red Garland : p)、ポール・チェンバース (Paul Chambers : b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ (Philly Joe Jones : dr) による第一期 [1955年〜1960年] と、ウェイン・ショーター (Wayne Shorter : ts)、ハービー・ハンコック (Herbie Hancock : p)、ロン・カーター (Ron Carter : b)、トニー・ウィリアムス (Tony Williams : dr) による第二期 [1964年〜1968年] である。
余談だけれども、後にV.S.O.P. : Very Special Onetime Performanceとして再結集する後者のサウンドの要はウェイン・ショーター (Wayne Shorter : ts) でもハービー・ハンコック (Herbie Hancock : p) でもなくてトニー・ウィリアムス (Tony Williams : dr) だと思っている。
その理由は今回は書かないけれども、それと同じ様な理由で、前者の要はポール・チェンバース (Paul Chambers : b) だと思っているのだ、実は。
ちなみに第二期のベーシストであるロン・カーター (Ron Carter : b) に関しては、こちらで述べられている論調を肯定したくなるのだが、果たして...。

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2010年05月16日

『追憶のランデヴー (Versions Jane)』 by ジェーン・バーキン (Jane Birkin)


歳をとる程、きみはいいおんなになった。

この台詞。言った方のおとこからみれば、おもいっきりの褒め言葉のつもりかもしれないが、果たして、言われた方のおんなには、どんな言葉として響くのか。

だからと言って、周りの女性達に感想を求めるのも野暮というものだし、それ以前に、この言葉が当て嵌まる様な御婦人には、残念ながらぼくの周囲にはいない。

にも関わらずに、こんな言葉をふと想い出してしまったのは、本稿の主人公、ジェーン・バーキン (Jane Birkin) が、正にこの言葉どおりの女性だからだ。

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2010年04月18日

"Distinto, diferente" by JUAN DE MARCOS AFRO CUBAN ALL STARS


もうもうと感じる熱波と、倦怠感を促す湿度を感じさせるジャケットに魅入られて、ただそれだけで購入してしまったのがブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・バンド (Buena Vista Social Club Band) のファースト・アルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ (Buena Vista Social Club)』。
その際は、そのCDの中でどんな音楽が奏でられているのかも解らず、ライ・クーダー (Ry Cooder) によるプロジェクトである事も解らずに、購入してしまった。
1997年の事である。

そして、そこから促されるかの様に、本稿の主役であるアフロ・キューバン・オール・スターズ (Afro Cuban All Stars) にも出逢ったのだが、さて。

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2010年03月21日

"HOT RATS" by FRANK ZAPPA


フランク・ザッパ (Frank Zappa) のアルバム・ジャケットは大別すると、カル・シュンケル (Cal Schenkel) による悪趣味極まりないヴィジュアルか、それとも、フランク・ザッパ (Frank Zappa) ご本尊の大アップのどちらか、もしくはその両方だったりするのだけれども、本作品は幾分、ニュアンスが違う。
廃墟を想わせる石造りのオブジェ [もしかすると地下納骨堂 (Columbarium) の入口かもしれない] に潜むカーリー・ヘア (Curly Hair) の女性がその頭部と両掌だけをのぞかせている。
そのミステリアスな雰囲気と変調させられた色彩は、なんとなくブラック・サバス (Black Sabbath) のファースト・アルバム『黒い安息日 (Black Sabbath)』や映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド (Night Of The Living Dead)』 [ジョージ・A・ロメロ (George A. Romero) 監督作品] のヒロイン(?) カレン (Karen Cooper) [演:カイラ・ション (Kyra Schon)] を連想させたりもする。
しかし、一見、シンメトリー (Symmetry) に観えるそのヴィジュアルは、微妙に傾いでいて、微妙に歪んでいる。
そして、勿論、これまで観て観ないふりをしてきたけれども、そのヴィジュアルを挟む格好で、『FRANK ZAPPA』『HOT RATS』と大書きされているのだった。
しかも、だめ押しで指摘すると、このアート・ワークもカル・シュンケル (Cal Schenkel) の手によるのである。

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2010年02月21日

"THE COMPLETE LESTER YOUNG" by LESTER YOUNG


レスター・ヤング (Lester Young) は、ぼくにとっては謎だらけの人物である。
そもそも彼を知るきっかけとなったのが、ジェフ・ベック (Jeff Beck) とジョニ・ミッチェル (Joni Mitchell) とモノクローム・セット (The Monochrome Set) なのだから、そのみっつの焦点を紡いでみたとしても、茫洋とした人物像が、姿を現す訳ではない。

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2010年01月24日

"BLACK SEA" by XTC


XTCエックス・ティー・シー)を聴くことは、迷路 (Maze) の中を歩むのに似ている。
なにもそれは、彼らの『ワンダーランド (Wonderland)』のPVの中で、少女が迷路 (Maze) にも似た庭園を奔り惑っているからではない。それに第一、この曲は『ママー (Mummer)』 [1983年発表作品] に収録されている。本作品ではないのだ。

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2009年12月27日

『フー・アー・ユウ (WHO ARE YOU)』 by ザ・フー (THE WHO) SIDE TWO


『フー・アー・ユウ (WHO ARE YOU)』 by ザ・フー (THE WHO) SIDE ONEでは、この作品のタイトルにふたつの解釈があると書いた。

ひとつは『フー・アー・ユー (Who Are You) / お前は誰だ』。
そしてもうひとつは『オレを連れ去ろうとする、お前は誰だ (NOT BE TAKEN AWAY - WHO ARE YOU)』、これはキース・ムーン (Keith Moon) の死をうけて、偶発的にというか、こじつけがましく読んだものだけれども。

ここでは、もうひとつの解釈の可能性を追っかけてみる。

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2009年12月20日

『フー・アー・ユウ (WHO ARE YOU)』 by ザ・フー (THE WHO) SIDE ONE


古ぼけた作業用の椅子に、『持ち出し禁止 (NOT TO BE TAKEN AWAY)』と書かれた文字が『オレはまだここにいたいんだ (NOT BE TAKEN AWAY)』と読めてしまう。
キース・ムーン (Keith Moon) の遺作である。

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2009年11月22日

"Solitude Standing" by Suzanne Vega

最初は『トムズ・ダイナー [TOM'S DINER]』だった。
ア・カペラ (a cappella)、というよりも呟く様に唄われるその声が、情緒的なものや叙情的なものを排している。唄われている街の叙景がそのまま、今ここにある様に聴こえてくるのだ。

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2009年10月18日

『ユーズド (UZED)』 by ユニヴェル・ゼロ (UNIVERS ZERO)


印象的なピアノ (Piano) の残響音に導かれてオープニング・ナンバー『予感 (Presage)』が始る。この響きに引き込まれさえすれば、後は彼らの演奏に惑溺出来るのだ。

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2009年09月20日

『20 ジャズ・ファンク・グレイツ』 by スロッビング・グリッスル("THROBBING GRISTLE bring you 20 Jazz Funk Greats" by Throbbing Gristle)


可能性の音楽。この作品を聴く度に、音楽に不可能はないし、音楽というメディアで表現できないものはなにもない、そう想えてならない。
にも、関わらずに、その音楽そのものを語る術があまりに乏しく、不自由極りない、そんな徒労にも似た絶望感に打ちのめされるのも、この作品だ。

1979年発表作品、そして国内盤として僕が手に入れるのがその三年後の1981年。
このタイムラグだけが、その遠因であるとは決して言えないと、想う。

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2009年08月23日

"Stronger Than Pride" by Sade


閑を持て余していた大学生時代の事だったと思う。週末の深夜、というよりももう空は明るみ始めていて、早朝といっていい時分。その部屋に設えてあったTVからは、夜通し、海外アーティストのミュージック・クリップが流れていて、同室のものは皆、観るともなく観ていた。
卓の上には、雀牌が放置されていたのか、山と積まれた吸いさしで灰皿が溢れ還っていたのか、空っぽになっていたボトルが転げていたのか、それは知らない。
ただ、画面の向こうでは、白い大柄のトレンチ・コート (Trench Coat) を着込んだ、褐色の女性が、街を闊歩していたのだ。

それが、初めて観たシャーデー・アデュ (Sade Adu) だった。

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2009年07月19日

"NEW YORK" by LOU REED


随分と待たされたアルバム。以前、どこかで書いた様な気がするけれども、クルト・ワイル (Kurt Weill) のトリビュート・アルバム『星空に迷い込んだ男/クルト・ワイルの世界 (Lost in the Stars: The Music of Kurt Weill)』 [プロデュース:ハル・ウィルナー (Hal Willner)]で聴く事が出来た『セプテンバー・ソング (September Song)』が最高だったのだ。
素材である原曲によりかかりもせず、かといって、己の音楽性を殊更に際立たせない、そのアプローチがかっこ良かった。
原曲の持つ、甘美なメロディーは一切姿を現さない筈なのに、その曲が描く叙情は総て兼ね備えている。
ロックンロール (Rock & Roll)
一言で言えば、それ以外のナニモノでもないその曲は、クルト・ワイル (Kurt Weill) のロックンロール (Rock & Roll)でもあると同時に、ルー・リード (Lou Reed) のロックンロール (Rock & Roll)そのものでもあったのだ。

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