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2007年05月26日

"Down by the Jetty" by Dr.Feelgod


洗練からも程遠く、だからと言って粗野でもない。
ひとことで云えば、不器用。これしか出来ない。
だからこそ、潔い。これを演るしかないんだ、と。


ドクター・フィールグッドDr.Feelgood)と聴いて、モトリー・クルー(Motley Crue)のあのジャケットを懐かしそうに思い出すヒトビトがおりますが、勿論、そおゆう方々とは、お友達ではありません。アレサ・フランクリン(Aretha Franklin)は素敵ですよねと、無理矢理呆け倒すヒトビトとは、うまくやってイケそうな自信はありますけれどもね。

と、ゆう様な、世迷い言を発言したら、ぶっ飛ばされる事、間違い無しの必至の名盤が本作である。

ロックンロール(Rock 'n' Roll)という名称は1950年代半ばに、ディスク・ジョッキーのアラン・フリード(Alan Freed)が名付けたとされているけれども、その音楽が誕生して、様々な音楽的な冒険を産み出して、その結果、再度結晶化したのが、本作だと思う。様々な音楽的な冒険は、音楽以外にも大きな影響を与えた訳だけれども、その結果、ロックンロール(Rock 'n' Roll)自体も肥大化し、よけいな贅肉をしこたま貯えてしまったのが、1970年代半ばの事です。
その余分な贅肉をこそぎ落とし、新たに痩せた骨と皮ばかりの身体性でもって、再び鳴り始めた音楽がこれです。


ウディ・ガスリー(Woody Guthrie)の自伝『Bound for Glory』の邦訳に『ギターをとって弦をはれ』[絶版な様なので、これを映画化した『ウディ・ガスリー わが心のふるさとBound for Glory)』のtrailerを御覧下さい]とタイトルしたのは、名訳だといつも思うのだけれども、そのひそみに習えば、『黙ってアンプにぶち込め』という邦題を、本作品に与えたくなってしまう。

寡黙な男が、ちょっとしたボディ・ランゲージ(Body Language)で雄弁に己を主張する様に、ソリッドでシンプルなそのサウンドには、饒舌に語りかけるものが潜んでいます。
延々と叩き出される、単純なエイト・ビート(Eight Beat)と舐めてはイケナイ。今、鳴り響いている一音は、さっきと同じ音階 / 音調 / 音質だけれども、その音に込められた頑固な主張を聴き取るべきである。

時代の風潮に逆行してモノラル・レコーディング(Mono Recording)された1974年の作品。

ものづくし(click in the world!)56.:

"Down by the Jetty" by Dr.FEELGOOD

"Down By The Jetty" by
Dr.Feelgood

Wilko Johnson,lead guitar,vocals. John B.Sparks,bass. The Big Figure,drums,vocals. Lee Brilleaux,lead vocals & harp. She Does It Right(1) ; Boom,Boom(1)* ; The More I Give(3) ; Roxette(1) ; One Weekend(2) ; That Ain't The Way To Behave(2)* ; I Don't Mind(3). Twenty Yards Behind(3)* ; Keep It Out Of Sight(1) ; All Through The City(1) ; Cheque Book(2) ; Oyeh!(2) ; Bonie Moronie / Tequila(4). *lead Vocals.Wilko Johnson. Produced by Vic Maile at Rockfield Studios,Monmouth. (1) 26th August - 1st September 1974 - Enginner : David Charles. (2) 25th - 27th November 1974 - Enginners : Kingsley Ward & Pat Moran. (3) Jackson's,Rickmansworth,23rd Sptember 1974. (4) Live at Dingwall's Dance Hall, Camden Lock,recorded on The Pye Mobile,June 8th 1974. All tracks mixed at Pye Studios,London. Bob Andrews plays organ on "The More I Give" and Brinsley Schwarz & Bob Andrews play tenor & Alto sax on "Bonie Moronie / Tequila". Wilko Johnson plays piano on "That Ain't The Way To Behave". Designed by A.D.(Design Consultants) Ltd. Licensed fro EMI Records.Edsel Records,A divison of Demon Records Ltd..,Brentford.Middlesex.Manufactured in England.

FOR FUTHERE INFORMATION ABOUT DR.FEELGOOD CONTACT GRAND RECORDS 107A HIGH STREET CANVEY ISLAND ESSEX SS8 7RF
DISTRIBUTED BY PINNACLE RECORDS MADE IN ENGLAND

MONO FROM ORIGINAL MONO RECORDING

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