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2005年08月21日

『妖怪百物語』と『妖怪大戦争』をCSで観る

日本映画専門チャンネルで”「妖怪大戦争」公開記念!元祖・大映「妖怪三部作」一挙放送!”と題して、『妖怪百物語』『妖怪大戦争』『東海道お化け道中』が放映されている。そのうちの二本、『妖怪百物語』と『妖怪大戦争』を観る(『東海道お化け道中』は、なんかタイミングあわなくて観れなさそう?)。

今回の放映は『妖怪大戦争』(三池崇史監督作品)の劇場公開とのタイアップ企画なんだけれども、その昔は、夏休みのお盆近辺や雨天での野球放送中止(ドーム球場がなかったその昔)の時なんかに、毎年の様に地上波放送されていましたね。
勿論、リアルタイムの劇場公開の際も観ているから、場数は相当数踏んでいる筈。ストーリーのディテールもほぼ記憶されているし、登場する妖怪たちの名前も勿論、憶えていたりします。当時の怪獣ブームの寵児「怪獣博士」のひとりだったから、ま、当然です(って自慢するところなんだろうか?ここは)。

ものづくし(click in the world!) 18.:

百鬼夜行

つまりは、このシリーズに登場する妖怪の一人、油すましの様にこまっしゃくれた餓鬼だったから、当時は彼の真似して河内弁でようしゃべりまっせ。今、考えるとTV番組『てなもんや三度笠』で大人気だった白木みのるパロディなんだけれども。”油すましの様に素早く三回くるくるっと回転出来れば良い知恵が湧く”という言葉を信じて、よくくるくるって廻ったものです。
ちなみに先の引用符の正体は、当時の少年雑誌で紹介された油すましの紹介記事から。結局、油すましってなんだろう?という説明はそこには一切なくて”油すましの様に〜”というトートロジーだけがそこにある。子供心に、変な文章って思いましたね。だからこそ、未だに憶えている訳ですが。
でも、本来、妖怪とか怪異とか物の怪とかはそういうものかもしれない。

だから、この"三部作"の様な、勧善懲悪な物語は、本来は彼らには馴染まない。例えば、『大魔神』の様に、一度、目覚めれば、善も悪も関係なく、眼前のものをことごとくなぎ倒すのが本当の姿だと思う。

だって、彼らは人間社会の倫理や秩序や世界観とは異質な世界の住人なんだから。本来峻然としてあるべき我々の世界と彼らの世界の境界線が、なんかの弾みできしんだりこすれたりねじれたりして出来るすきま、そこに姿を覘かせるのが彼らの正体です。
さくっとその様な彼らを味わいたい向きには、先ほど亡くなられた杉浦日向子の『百物語』がよいでしょう。
(『妖怪百物語』の白粉婆の登場シーンは、そういう意味では白眉。悪人達の前をなにもせずに素通りするだけ。傍目にはただのきびの悪い婆ぁなんだけれども、彼女の登場によって、悪人達が異質な世界に投げ込まれた事をシンボリックに表現して、クライマックスのカタルシスへの、巧妙な導入部となっていると思う)

とは言うものの、先の弁とはあい矛盾しますが、勧善懲悪時代劇王道の説話体系にきちんと則って展開されるこのシリーズは、大好きな作品群のひとつです。
だって、彼らが異界へと帰還するフィナーレ。漆黒の闇の中を踊り歩く彼らを延々とスローモーションで追っているだけなのだけれども、彼ら本当に嬉しそうに楽しそうに練り歩いてんだもん。
ある意味、元ネタの鳥山石燕の『画図百鬼夜行』を凌駕しているかもしれない。

ちなみに、土佐弁の姐御、ろくろ首を演じたのは、当時のヴァンプ女優(←もはや死語毛利郁子さんです。でも、残念ながらエッチなシーンはなし。その方面を期待される方は彼女の銀幕(←これも死語)デビュー作『透明人間と蠅男』を観ましょう。

"本シリーズ"に登場した妖怪
(それぞれの名前をクリックするとその正体を現す?)

油すまし
ぬらりひょん
青坊主
火吹き婆
一角大王
大首
から傘一本足の傘
うしおに
おとろし
とんずら
おんもらき
うまおに
からす天狗
泥田坊
のっぺらぼう
一つ目小僧
ぬっぺらぼう
ひょうすべ
白粉婆
毛女郎
般若
土ころび
ろくろ首
狂骨
河童
雲外鏡
雷神
海坊主
三つ目小僧海ぺろりん
二面女
蛇骨婆
百々爺

吸血妖怪ダイモン


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